「管理人さんは普段どのような格好をしているんですか?」。先日のコラムの質問と合わせて、「よくされる質問」のトップツーです。これまた、いつも返答に苦しむのであります。なぜ苦しむのかというと、単純に、普段これといって特別な格好をしていないからです。
勘違いしている方がもしかしたらいらっしゃるかもしれませんが、私は、ファッションに関しては全くの素人であります。業界の人間ではないし、業界の知人も少ししかいません。
でも、これまた似たような質問を受けるたびに困り果てるのもどうかと思いますので、良い機会ですし、こういう形で、「普段の格好」というのを考えてみることにしました。
当たり前のようなお話ですが、私はハイソサエティな人間ではないので、普段はこれといって特別な格好をしているわけではありません。つまり、皆さんと全く変わらない格好をしているわけです。普通の人間なので、「○×のブランドが好き」と云えるほど、そのブランドのアイテムを買い揃えられるわけでもないし、要するに、普通の人間なので、普通の格好をしているのですよね。
さすがに、全身ユニクロで誇らしげに渋谷を闊歩するという行為は、ちょっと恥ずかしいのでしませんけれども、ナイキのパーカーにリーバイスのジーンズにニューバランスのスニーカーという姿で、新宿を颯爽と歩いたりは平気でしています。
要するに、普段着ているのは、普段着るべく作られたような服なわけであります。風呂上りの濡れた身体に、真っ赤なシルクのガウンを羽織って、右手にブランデーグラス、膝の上には黒猫というような行為は、間違ってもしていません。
というわけで、私の普段の格好は、普段着るべき服です。これからは、「管理人さんは普段どのような格好をしているんですか?」という質問には、親愛の情を込めて「普段着です」とお答えさせていただくことにしたいと思います。
ちなみに、私がいつかは手に入れたいと思っている服は、作業行程の約8割が手作業で、最高峰の紳士仕立て服といわれる、チェスターバリーのスーツです。
ただ、1着40万円はかかるので、今はもちろん手に入れられません。また、手に入れられたとしても、あまりにも高いので、普段着る服にはなりませんね。