2018年2月21日(水)~23日(金)にアッシュ・ペー・フランス株式会社が主催するクリエイティブの祭典「rooms EXPERIENCE 36」が開催され、3日間で19000人のお客様にご来場いただきました(内一般来場4000名)。
開催レポート
2000年にスタートし今回で36回目となるファッションとデザインの合同展示会roomsは、35回目を迎えた2017年9月の開催を期に、新たに「rooms EXPERIENCE(ルームス エクスペリエンス)」と名称を変更。 様々な企業や人が表現する場であり、来場者が体感し、共感するメディア(発信)型イベントとして生まれ変わりました。一般入場を開始し、実際に手に取ることができ、目で見て話せる、新しい時代のキュレーションメディアです。
今回も足を運びたくなるコンテンツやワークショップを積極的に取り入れ、体験と発見の場として開催するに至りました。
人工知能は、空を飛ぶ夢を見ない。
テクノロジーがめまぐるしい速度で進化している。
けれど私たちは思う。
人工知能は、空を飛ぶ夢を見るだろうか。
ロボットは、夕暮れの街から聞こえる
子どもの声を聞いて懐かしい気持ちになるだろうか。
未来はテクノロジーの集合体ではない。
未来は、人の心を温めようとする
クリエイティブによってつくられていくと私たちは思う。
クリエイティブとは、理屈では説明できないもの。
効率とはほぼ対極にあるもの。なくても普通に生きていけるもの。
けれど、決して人から奪い取ることのできないもの。
クリエイティブを生み出そうとする人が、
その可能性を限りなく引き出せる環境をつくる。
それがrooms のクリエイティブ。
rooms EXPERIENCE 36のテーマは『人間』です。
「人工知能は、空を飛ぶ夢を見ない」
開催から17年の時を経て、多種多様なクリエイションと共に歩んできたrooms。AIが進化を遂げている昨今、人間が やるべきことは何なのかを投げかけるとともに、人間にしかできない驚きや感動、発見を生み出す力、クリエイティ ブを提案したいという想いが込められたコンセプトです。
会場のメインエントランスでは、博報堂池澤氏により手がけられたメインビジュアルをプロジェクションマッピング したインスタレーションを展開。一見絵に見えるこのビジュアルは、実際の人間にペインティングを施しています。
会場内では、ファッション・デザインを中心としたデザイナーや企業が出展する合同展示会形式の「ルームストレードショー」、一見ファッションとは関係のない企業が出展する「ルームスプレゼンテーション」、“躍動感・雑多・混沌・ 劣悪”をコンセプトとし、物販に特化したエリア「ルームスマーケット」、新聞や雑誌、ポスターなど紙に関する全てをアートとする概念のエリア「ルームスぺーパーエキシビション」、地域ならではの歴史と文化から生まれた「ルームスメイドインドット」の5つのセクションを展開(ルームストレードショーは業界関係者のみ)。約400ブランドが出展し、ユニークなブランドや企業が揃いました。
また会場内では、アーティストの ケケ・ヒサツネ(ひさつねあゆみ/リーダー)とK・エニシ・旭莉(神田旭莉/サブ)が発信する”こんてんぽらり~竹の子族《現代版竹の子族》の「けけのこ族」が、会場内でパフォーマンスを行い、来場者を盛り上げました。
rooms TRADESHOW ーエシカルエリアー
前回、エコ、コミュニティ、ソーシャル、デザインと いった観点から「賑わい」と「繋がり」を生み出す方法 をトークショー形式でディスカッションを行ったアッ シュ・ペー・フランスとグリーンを通じたコミュニ ティー事業などを手掛ける東邦レオがエシカル分野で協 業する「エシカル・ミーツ・エンガワ」を3月1日からス タートさせることを発表しました。 会場では、実際にエンガワを職人が作っていくというユ ニークなワークショップを行い、会場内にコミュニ ティースペースを作り上げました。
rooms PAPER EXHIBITION
前回、震災当時の記事を使用したバッグを作成した福島 民報が、新聞の感触を新しい世代に伝えることを目的と した取り組みを行いました。アーティストやデザイナー とともに独自のアートプログラムを作り、教育を行って いる保育園、ロハスキッズ・センタークローバーと、雑 誌や広告、書籍等のイラストレーションや空間演出など も手掛けるアーティストの田中健太郎氏とトリプルコラ ボレーションをし、アート作品を作り上げました。
PICK UP!
rooms PRESENTATION
プレゼンテーションエリアでは、新しいE-コマースの形 として、注目を集めている「ライブコマース」を手掛け るLotus.tvのブースにスタジオを作り、会場の様々な ブースを紹介する新しい取り組みを行うなど、多種多様 な業種の企業、技術者による展示が行われました。
rooms Made in.
生産者の思いを大切に「これから続く100年の為に」を コンセプトに、地域に根付いた伝統工芸や地場産業を展 示したメイドインドットエリアでは、家族経営が多い伝 統工芸や民芸、地場産業の世界にフォーカスを当てた家 族写真展を開催。職人が創り出すプロダクトはもちろん のこと、生産者の背景も紹介しました。
rooms MARKET
その場で購入できる作品を集めた物販エリア、ルームス マーケットでは、芸人として活躍する傍らアメリカン ヴィンテージマニアとしても知られるニブンノゴ!大川 氏のコレクション販売や、永遠に続く広大な宇宙を表現 した+α PlusAlpha 「宇宙ガラス」販売会が前回に引き 続き注目を集めました。 今回から新しく、スタイリスト・アーティスト・モデル など様々な顔を持つ清水文太氏が参加。自宅をテーマに した展示や、スチャダラパーのBOSE氏、ファンタジス タさくらだ氏をモデルに起用したZINEの販売を行い、 10代、20代の新しい客層の盛り上がりも見せました。