それはもうセレクトショップではない

知っている人は大抵みんな大ファンで、知らない人は全く知らない、ラーメンズというコントデュオがいる。
(まあ、CM以外ほとんどTVに出ないから認知度が低いのは仕方ないのかも知れない)

彼らのネタに”ホコサキさん”というものがある。
ある言い訳をする男の言葉尻をとらえて、もう一人が解説としておかしな指摘をするものだ。
「今日の料理の再放送は、昨日の料理じゃないのかと。」
「折りたたみ傘。……折りたたまない傘ってあるか?」

とまあ、そういう突っ込みを入れていくのだ。

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さて、本題。
セレクトショップと言うとまず挙がるのが、BEAMS、UNITED ARROWSあたりだろう。
その他いくつも大手があるが、現在多店舗展開するそれらの多くがセレクトショップではなくなっている。

自分たちの審美眼や店のテイストに適った商品を買い付けてきて、それを消費者に提案するのが、本来の語義からのセレクトショップだったと思うのだが、大手と言われるセレクトショップの多くが売り上げの主力を、自社企画商品へとシフトしてしまっている。

UA原宿やビームスのいくつかの拠点店舗においてはセレクト商品が充実しているが、もっとローカルな店舗になるとほとんどが自社商品であり、まるでセレクトショップと呼べるものではない。
ホコサキさんに絡めれば「セレクトショップオリジナル? ハァ!?」という感じだ。

今更ここで説明する必要もないだろうが、彼らの商売は、仕入れても利幅が少なく売れ残る割合の多いセレクト商品よりも、それを取り扱っている店舗ということで集客し、自社企画の利益商品を販売することへ、力点が移ってきている。

そうなった理由は理解できるが、オリジナル商品が主力になったならば、それはもうセレクトショップだとは呼びがたい。

そんなセレクトとは呼べなくなった大手よりも、少数店舗でオリジナル商品を作らず(作れず?)経営するショップ(たとえばレクレルールやLOVELESS)こそ、セレクトショップの代表として挙げられるに相応しいと思うのだ。

まあ本人達が「うちはセレクトショップです」と言いふらしているわけではないだろうから、彼らに非は無いのだろうけど。

だからそろそろ私たちからBEAMSやUAをセレクトショップと呼ぶのをやめて言った方がいいんじゃないかと思う。
スタイルショップなんて相応しいと思ったけれど、カッコよくないな。
何か良い呼び名あるだろうか?

ところで、海外で見てきたセレクトショップは、どこも純粋なセレクトショップだった。

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Comments

“それはもうセレクトショップではない” への5件のフィードバック

  1. 賛成~!

    BEAMSやUAの代名詞がセレクトショップだったですからね。

  2. 知識不足なので的外れなコメントになってしまっていたら申しわけありません。
    確かに大手セレクトショップはオリジナル商品に重点をシフトさせており
    純粋なセレクトショップとは言えない状態になっています。
    ただコレクションブランドをはじめとしたオリジナルブランドもOEMが増え
    完全にオリジナルの商品を展開していると言えるかどうか
    怪しいのが現状だと思います。
    (OEMが悪いといってるのではありません)
    OEMとはいえデザイン自体は多少なりともオリジナルなので
    デザイナーとしての本分は全うしているとは思いますが。。。
    セレクトショップもオリジナルブランドも
    厳しい現実に適応しようとした結果
    このような形態をとらざるを得ないのでしょうね。

  3. 服好きのアバター
    服好き

    確かにアローズやシップス、エディフィスに行ってもオリジナルばかり目について、どの辺が買い付け商品なのか分からないことが多いです。そういう意味でラブレスやカラーバイナンバーズは純粋なセレクトショップと言えると思います。

  4. 便乗した質問させていただきたいのですが、LOVELESSにおいてあるエデュケーションフロムヤングマシーンというブランドはセレクトショップオリジナルではないのですか?

  5. >timさん
    初めて聞いたので、そのブランドを検索してみました。
    http://www.luxe-style.net/list.html?brandid=10060

    おっしゃるとおりですね。
    そうですか、LOVLESSもそういうことを始めたんですね。

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