とりあえず、体力気力とも凹み気味のさぼてん。

友達を見送った後、色々な処理もあり20日火曜日(本来はプルミエール・ヴィジョン初日)は自宅で細々過ごし、生地屋の人が日程を間違えたため、アポのキャンセルなどを連絡した。

自分は午後からベビーシッター。と言っても子供を学校の終了時間に迎えに行き、自宅へ送り数時間お留守番をする程度。

で、いよいよ21日から23日まで水・木・金曜日と私は生地屋の関係で仕事をした。うちの生地屋は直接このプルミエール・ヴィジョンに参加しないので、取引先のブース(スタンドとも言う)に顔を出す程度。言葉で問題がある場合はフォローって感じ。

だから、仕事と言っても、生地屋の人のお守り(と取引先の人は言っていたicon_mrgreen)だ。

それでもトラブルは続くもので、水曜日の出だしからビックリ。朝、生地屋の人が空港からホテル、そして会場と来るので、私は先にパリ自宅から会場へ。ブースを出している会社関係者の人と入り口で逢い、チケットを受け取った。もちろん未使用で私の上司が使うべき分。私ともう一人の友人(中国人で同じ学校の友人で上司をホテルから案内)の分は上司が来たら一緒に買うつもりだった。

で、上司が遅れてくること、私が早く来たことを確認している矢先、セキュリティの人が来た。私がMrと男性のチケットを持っているのに不信らしい。言っておくが、このチケットは火曜日から使用可能だったが、上司が来ないから誰も使っていない。ましてや私は受け取ったばかりで、入り口にチケットを提示し入場しようとしているわけでもない。

ただ、先に着いたし、どうしようかと思っていたのだ。このチケットでズルしても入れるけど、それ以前に待ち合わせとか上司の来る時間とか話したかっただけ。もちろん、経費から落ちるとはいえ、一時立て替えて入場できるだけの所持金も(カードや小切手も!)ある。

とにかく警察へ来いと言われた。セキュリティーは頭を使わず見つけた人間を処理すれば良いだけ。だからとりあえず、警察の窓口へ。もちろん、ここでも一方的に何故、男物のチケットを持っているといわれる。だから、『事情を聞いてくれませんか?』と聞き、『上司の飛行機の関係で、昨日から来るはずだったのが来れず、今朝パリに到着で遅刻。本来なら今朝、合流し、私のチケットはきちんと今日からのヴィジターを買って入るはずだった。このチケットは昨日から未使用で、私も関係者の人と今この状態を話していただけです。』と。

チケットの履歴はもちろん本当だし、まだ使用していない人間をとがめるわけにはいかない。だから、とりあえず、このチケットで通してもらい、上司と合流後改めて購入すると思ったらしく、その場は解決した。

そんなわけで、最初からとてつもなく疲れた。

その後も、生地屋の関係で気持ちが疲れた。私の友人でプルミエール・ヴィジョンに来ていた子は、上司のお気に入り。彼女をこの会社に入らないかという話を通訳(彼女は中国人だけど私たちは仏語で会話)。そうなると私はこの会社には勤められなくなる。それはそれで仕方ない。元はといえば彼女の紹介で、私はこの会社と知り合ったから。そして彼女はうちのクラスのトップだし‥。

その説得を、友達としても何とかしてあげたかった。彼女は、年齢とか考えると日本語を習いなおすのは辛いと知人に漏らしたらしい。上司はそう人伝に聞いていたことを私に言った。だから私は、『彼女の今の年齢のとき私はフランス語を始めたから、大丈夫だと思いますよ』と言った。

そうしたら、上司から『だから私も(さぼてん本人のこと)凄いのよと言いたいの?ね』と嫌味を言われてしまった。どういうとり方をしたら、そういう風に聞こえるんだろうか?誰も私の事なんか言っていない。

上司は私が、留学を終えて日本で就職し、結婚をすることが気に入らないらしい。勝手な思い込みも入っている。私が私の勝手で彼を待たし、何でも手に入れようとしていると思っているのだ。

でも、私は文化を卒業後留学をするより、転職して結婚を考えていた。でもその時結婚を考えていなかったのは彼だった。『付き合って半年だし‥』とか言うし(知り合って古い仲だしそんな言い訳と思っているけど)、本当のところ次男の彼は兄の結婚が終わらない限り、結婚する気など無かったんだと思う。兄次第の無期限の結婚待ちを突きつけられたのは私の方で、長い人生の中、最後にやっておきたいことをやっておいたほうが良いと自分も思い、迷っていた私に彼の(今ではしっかり忘れられた)背中を押す言葉達で、決心をしただけ。

私の夢は、まず人として普通に生活し、女として普通に生きたいという前提がある。仕事をして自分の生活費があり(それが服を作ることに関わるなら最高icon_wink)、その延長に結婚や家庭、出産とか。

どうして、日本の男女は結婚すると相手任せにするんだろう?衣食住といった生きる基本を女に押し付け、男は経済を背負ったという。でも一人で生きている場合(生きているは大げさで生活の方が正しい?)、衣食住も経済も、一人分で少ないながらも自分で責任を持つ。

私は、一度学生に戻り、タダでさえそういった責任から遠くなってしまった、それは再三彼氏からダメだしされている。一度、きちんと就職しなおして、そして自分の新たな生活をしたいだけなんだけど。そして、自分の作りたいものを作るという生活をしたい。この現実が、日本のアパレルで厳しいこと、フランスと勝手が違うこと、それらをだいぶ分かってきている。だから自分なりに、そこ(クリエーションと生活としての仕事の区別)は妥協をしようと思っている。

私は一度も、一流のデザイナーになりたいなど言った覚えは無い。むしろ友人は、『お裁縫の出来るお母さん』になるほうが作りたいこと出来るよねぇと理解がある。文化を卒業後、多くの友人が『服作り』を(日本では?なのか)仕事じゃ出来ないと、他の仕事へ移っていくのをお互い見ているから、そう言う言い方になる。もちろん、私が仕事をするときに一緒にやろうねと言ってくれる友人も沢山いるから、この日記を読んで極端に勘違いはして欲しくないけど‥。rolleyes

とにかく先を見越して、アパレルから離れたくは無いのは事実。そうなると今度は、就職してすぐに結婚・出産で長期休暇じゃぁと嫌味を言われる。出産の休暇は確かに、1シ-ズンを空ける。でも、長い間勤める際の一部分じゃないだろうか?健康であればそんなに長い休暇ではないはずだとも思う。日本ってどうしてそうなんだろう?

私がこのフランスで出会った女性達は、お腹が大きくなっても普通に働いていたし(近所のパン屋でも研修先の取引先のファスナー専門店の女将さんも)、子育ても私がベビーシッターをやってるくらい、色んな人の手が必要なことくらいわかるし、大変だけど、それが逆に(子供にも大人にも)大切であること、そういうのも見てきている。子供と母親で閉じこもっておかしくなる家庭より、ずっとマトモだと思うんだけどねぇ。少子化、女の人が子供を産みたがらない訳が分かってきた気がする‥(まぁこの問題はまた今度)。

とにかくこの上司との水・木曜日の接待は気持ちが大疲れ。おまけに食べた食事(高級素材キャビア!の付け合せの生に近い半熟卵)にあたり、夜寝込んだり‥と体力も消耗。金曜日は一人で会場に行き、頼まれた資料をゆっくり購入(会場にはモード関係の書籍等のブースもある)。そんな3日間を過ごした。

精神的疲労のストレス発散は、金曜日午後と土曜日の買い物へと続く‥。

Posted on: 2005年9月23日
Categories: ファッション

コメントを残す