私の今日の服装は、こっちの古着屋で見つけたシマロンのサロペットパンツ。かなりゴチャゴチャした茶色が基調のプリントで、ショート丈(膝くらい)、サイズはS。15ユーロだった気がする。これにDrマーチンの黒のブーツ。今日は比較的涼しかったから。(日本でブーツじゃ暑苦しいと思うけど‥失礼)

私は物凄く作業着が好きだ。サロペット(パンツもスカートも)、何着持っているか分からない。COMPTOIR DES COTONNIERSでピンクのつなぎを見つけたときも買ってしまった。

学校でデッサンの授業があった時は、BHV(大きなホームセンター系の店)で実際の男物作業着の一番小さい白いサロペットを買い、自分で好きなカーキ色に染色して出席していた。とにかく服は汚れる覚悟でデッサンをするから。どうせなら、ペンキ屋になったくらいの気分で作業したほうが勢いがあっていい。biglaugh 画材も、絵の具(アクリル・水彩)、パステルや色鉛筆、サインペンという定番以外に墨汁とか。ペンキやスプレーなど。

何が言いたいかというと‥、デザイナーも含め、アトリエ勤務の人の服装は作業着なのだ‥。みんなTシャツにジーパンが多い。そのなかで私は本当に作業着を着る。これが結構幸せ。wink デザイナーも、時には床に這いつくばってマヌカンの裾をいじるでしょ?まぁ私は小さくってぽっちゃりなので、正直サロペットは‥というのもあるけど。

で、今日の仕事は染色。この服の上に更にベージュのエプロンをつける。で、台所で大きな鍋に染色液を入れて、羽を染め上げる。

この前も一度、素材の変更による試し染色をしたけど、あれは本番はきちんと染色屋に持って行った。今回のは量が少ないのと、微妙な色合いなので、全部アトリエで染め上げる。が、上手く行かない。結局5本仕上げるところを、3本は成功。明日2本染め直し。

染色だけでも試行錯誤と煮込み、乾燥と時間が掛かる。その合間をぬって、昨日の手伝いの続き。鞄の生産準備のパーツ作り。クリエーターの作品は、工場だけじゃ何ともいかないデザインポイントがあるので、それだけはアトリエである程度やっておくから。今日は細かいパーツの裁断。明日には仕上がってるだろう?部品に綿を詰めるのは、朝一番の私の仕事らしい。

クリエーターの生産には色んな方法がある。(大きなブランドの話じゃありません)今の研修先では、服に関しては量のある生産品(Tシャツやスエット)は、型紙をキャドで描いて機械で裁断。それ以外のものは、やはり工場で各モデルごとに裁断してもらい、そこで縫製。モデリストは外注。

前回の研修先(クリエーター)も同じ規模くらいの生産量で、やはり量のあるものは工場に生地を送ってやってもらう。でも生地が特殊で数量が限られているものは、敷地の一室に裁断師がいるのでその人にカットしてもらい、モデルごとに仕分けして、裁断した生地を工場に運んで縫製してもらった。ここはモデリストもスタッフにいるので、型紙はアトリエに随時保存されている。

いずれにせよ、服が生産にのるまでは色んな過程がある。コレクション用の試作品を作ってもらうためのアトリエなどもある。型紙起こしから縫製(発注)までモデリストの方でやっているところもあれば、型紙はアトリエでモデリストとスティリストが作り、(少量の)縫製だけしてくれるアトリエに持って行く場合もある。

とにかく、服作りは沢山の人が関わっている。パリの街は一見すると住宅地かオフィスか?とも思うが、大きな扉をくぐるとアトリエ専用の建物(マンション全部がアトリエ用、天井が高い)というところも少なくない。マンションの一室が、ミシンだらけという部屋もある。

さて、今日はこんなところ。明日、染色が上手くいきますように‥。

Posted on: 2005年7月19日
Categories: ファッション

コメントを残す