パリ留学日記

帰りのメトロで椅子に座った瞬間思ったのが『やっと寝れる』だった。このところ、友達に会いに行ったり、面接があったり、そのために書類を整理したりで、平均睡眠時間は多分３時間くらい。

学校の生活もこんな週が続いたのを覚えてる。で、金曜日に疲れきって土曜日をダラダラ過ごし、日曜日にしまった！と後悔する。日曜日は以前も言ったとおり店は閉まり、図書館も閉まる（ポンピドゥーセンターを除く）。だから、課題に負われてるときは致命的。土曜日まで頑張って日曜日にバテるのが理想だけど、やっぱり週末は気が抜けるんだよね‥。

今日は、出荷前の最終チェック。工場から製品が届き、間違いが無いように仕分けする。その際、製品に問題が無いか等確認する。８月工場が閉まるから今が追い込み。

そして、その合間をぬって、昼食時外出。昨日言っていたブランドのオフィスへ。履歴書と志望動機の手紙、いくつかのデッサンと作成した洋服の写真をまとめたものを封筒に入れて持参。封筒には、ブランド名と担当者の名前、持ち込み書類であることを明記。さすがにクリエーターのアトリエとは違い、受付で用件を言う。『担当者の方は多分既に知っている書類なので渡してください』とさっぱり言って終わり。昨日、こう言う様にとアドバイスされた。いつもの研修探しと違って、しつこく電話をかけない。紹介してくれた人が折を見て、電話すると言ってくれている。

そうそう、言い忘れたけど、フランスでコネと言っても所詮住所を聞くきっかけ。作品が良くなければ、コネでも断られる。だから運試しだと思っている。コネというよりは紹介と言うのが正しいかもしれない。

本当に強力なコネもある。今回の研修先にいた男の子は正にその典型で、日本人のスタッフさえ研修に来た理由を知らなかった。彼と話して知った事実は、彼のおばあさんがパリ有名校の教師、教え子は有名なパリコレデザイナー達。だからクリスチャン・ラクロワとか、まだ高校生のうちから出入りしていたらしい。でもそうなると不幸で、誰も彼を注意したり叱ったりしない。だから色々出入りしてるのに世間知らず。夢は大きくロンドン留学。パリの学校よりセントマーチンが良いらしい。

とにかく、今日は８時過ぎまで作業。それに実質、今日でギャスパーとアシスタントの人とはお別れ。ギャスパーは撮影のため明日からタイ（帰国は３０日）。アシスタントの人もポルトガルに出張。私の研修は２７日終了なのですれ違ってしまうから、今日研修の御礼の挨拶をした。

一応、打ち解けたのか、いつでも（といっても電話しないとね）遊びにおいでと言ってもらえた。他のスタッフに日本で買ってきて欲しいものを頼まれていたから、『また８月末に挨拶に来ます』と言ったら、ギャスパーたちにやはり買い物を頼まれた。それに、もし９月から研修が決まらなかったらすぐに連絡してくれれば、彼の担当のモデリスト（外注なので場所は別）の下で働かせてくれるとも言ってくれた。なんとも嬉しい限り。

とにかく、一日長かった。明日は友達と、『ヨージ・ヤマモト展』に行く予定。では！