さて、今の研修先はあまり色々話したくは無いけど(日本人のアトリエだから)、一応紹介しておく。そしてかなり気に入っている。

このメゾンは、もう20年もパリにあり、今ではデパートや日本にも商品が置いてある。今までのクリエーターとは違い、その時間の長さを思わせるだけのものがやっぱりある。服作りに関する全ての面で‥システムとかそういうのではなく態度かな。まだ何も触っていないに等しい(いや作業も徐々にしている)現在でも、デザイナーのしていることに立ち会うだけで勉強になるのだ。そして、私のために暇を見ては説明をしてくれる。見習いをしているなぁと、実作業は少ないのに実感する。

当然、ブティックの雰囲気も違う。いわゆるブランド街の一角にはあるけど、ちょっと通りを入らないといけない。それでも、若いと言えないけど、品のある綺麗なマダムがだんなさんと一緒に服を見に来る。または自分のスタイルを持っているマダムが一人でくることもあるけど、店員さんと物凄く良く話し、服を選んでいく。賑わうわけではないけれど、それなりに人が入っているという感じ。

だから、今は物凄く気持ちが充実している。wink

さて、一方で今までのギャスパー達のアトリエからも、大きな贈りものがあった。biglaugh

それはフリーの仕事だ。というと、聞こえはいいけど小さい仕事。

先日ちょっと書いた、広告のための作品作り。広告に載せるための1点物を(刺繍)作るのだが、これは1週間程度で材料費込み(20ユーロ程度)だが、250ユーロの仕事になった。現在追い込み中。作品は広告となって、ちょっとの間街角に貼られるはずだ。ギャスパーが私のブック(作品集)に載せられるようにと、紹介してくれた仕事だ。

その他、今日は学校に行った(そのために研修は早退をしている)後、再びギャスパーのアトリエに行った(先日会場設定のために持ち出した作業道具を返しに行った、一部自分の道具と一緒に持ち帰ってしまったrolleyes)ら、アシスタントの人からまた仕事をもらった。これは11月1週目までに仕上げるので時間がある。

これも材料費込みで300ユーロ程度の仕事。ただし、材料費が結構かかりそうだから、半額くらいもらえるかな?材料をいかに集めてコストダウンするかにかかっている。こういった資材は明日、紹介してくれたアシスタントに電話で話してアドバイスをもらう予定。こっちはあまり装飾性がなく、作品と言う感じではないけど‥やっぱり出版関係の仕事。特別な作品集(限定品って感じの高級品)を覆う袋を作る仕事。単純な巾着だけど、材料の選択やパターン・縫製は自分次第なので、それはそれで楽しい。

こうやって仕事をもらえると言うこと、そして採用されること。とても小さくても物凄く嬉しい。まだ研修生で学生気分が抜けない自分を引き締めてくれる。本当はもう卒業しているわけで、プロになるんだぁと改めて認識させられる。最初の刺繍の交渉はギャスパーにたのんでしてもらったけど(ギャスパーに値段を言ったら安すぎるとカツを入れられた)、今回は自分でしに行った。自分を売り込むこと、自分でオーガナイズしていくこと、これまた快感だ。

もちろん研修をおろそかに出来ないので、時間の調整が本当に大変だ。だけど頑張って今あるフリーの仕事が出来れば、小さい仕事だけど、自信がつく。フリーの仕事は本当に自分次第だから。

ということで、この頃体はあちこち動き回るのでちょっとクタクタ。研修先も新たなわけで、気持ちもそれなりに緊張が続いているはず。でもコレクション期間中、食事が支給される飽食状態で太り気味だったから、まぁ丁度いいかな?ちょっと体重を戻さないといけないし。

今日は早く帰ったのに、日記で時間とったなぁ。これからもちろん刺繍。ちゃお。

Posted on: 2005年10月17日
Categories: ファッション

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