今日は朝から、彼氏とメールで言い合いをしてしまった。電話は出来ない状態で諦めてはいるけど、本当に落ち込んでいるときに何か言葉をかけて欲しくて本当はずっと我慢していた。それに耐え切れず、メールで色々溜めていたことを吐き出してしまった‥。一人で頑張らないとまた嫌われてしまうのに‥。かなり自己嫌悪。icon_cry

とりあえず、次の研修が終わって、そして新しい就職の可能性(就職先ではなく、自分の将来の可能性)を見つけるため、胸を張って帰れるまではメールをしないほうがいいと思った。彼は結局、もう一度フランスに来ると夏休みに言ったけど、迎えに来てはくれ無そうだから‥(メールの喧嘩で一言も触れなかった)実は絶望的かも。

とりあえず、アトリエではフィッテイング開始。キャスティングで本決まりしたモデルが、時間おきに来る。体型や雰囲気に合わせて、決めておいたコーディネイトの服を着せていく。私の仕事は、お直し。モデルの体型に合わせ、ズボンやスカートのウエストなど直していく。

モデルは本当に細い。キャミソールがユルユルという状態だったりすると、それを直すのは一苦労だし、体に沿うようにピタッとしたデザインなのにそうならない洋服の場合も、部分的にその分だけ削る。モデリストの居ないこのアトリエでは、洋服の直しを出来るのが私になってしまうから大変。服の構造を考えて、とにかく次々直していく。

それでも思った以上に早い進み具合で、昨日から言っていた夜のコレクションを見に行けそうだった。もちろん、自分達のコレクションがあるのに、他者のを見に行くわけにはいかないから、神頼み。

でも途中でトラブル発生。icon_eek新人の若いモデルの子が、洋服を拒否。仕事もキャンセルすると言い出した。薄い生地で透ける服を着たくないというのだ。もちろんいきなりそうなったわけではない。

ただ、フィッテイングではスタッフが居るアトリエその中で着替えが次々行われる。そこで男女関係なく居る中着替えては、何度も歩かされ、視線に緊張してしまったのだ。そして、当日へのプレッシャー。スタッフの前で肌が見えるのを嫌がっているくらいだ、本番の強いライトの中、観客に数知れないカメラの視線が集中する‥と考えが巡っただけで、歩き方はこわばり、注文を付けられと悪循環。

考えて見れば高校生くらいの女の子が、アトリエスタッフ、演出関係者、研修生と10人近い人が行き来する中、殆ど裸同然で仕事をしなくてはいけないのだ。これは同じ女として、やっぱり辛い仕事だと思う。私にして見れば見せられる容姿で羨ましいけど‥。フランスは裸に対して開放的だから、こっちで仕事してると、日本ほど気を遣わないけど‥現実は厳しいと思う。彼女はフランス人じゃないから余計、大変かもしれない。

でもこれを乗り超えないと、モデルにはなれない。去年も、初めてのコレクションとなるべく、やっと採用されたのに、上手く歩けるように練習しておいてねと言われて(プレッシャーになったのか)、フィッテイングをキャンセルした子が居た(去年の研修先で)。

でも、ギャスパーたちは優しかった。こうなってしまったモデルはもう、本番が怖くて使えない。でも彼らは彼女に招待状を渡して言った。『明日ショーを見てみれば、自分がこれからやっていこうとする仕事が分かるはずだから、見においで』と。

で、大慌てで新しいモデルを探す‥。で、予定よりフィッテイングが長引いて‥コレクションは諦める羽目になった。私のためにはからってくれたのにと思うとすごく気が重い。でももう、学生ではなく研修生で、自分が作る側になっている。人の作品も見たいけど、目の前にある自分達の作品が大切だから仕方ない。

そして、なんとかコレクションの形(モデルや洋服の並び)が決まりかけてきたら、またモデルのキャンセルで(これはモデル事務所からきちんとした連絡があった上でのこと‥とはいえ)配置換え。

とにかく、予定より全然早かったけど、コレクションが終わる時間に仕事終了。明日の直前準備のために、細かい仕分けや片付けをしてとりあえず解散。明日に続く‥。

Posted on: 2005年10月2日
Categories: ファッション
One Response to フィッテイングとモデルのトラブル
  1. 初めてレディースコレクションを見たとき、「良くこんなバスト全開とかすけすけの服を着れるなぁ・・・」と思ったのを思い出します。
    ファッション業界フィルターをはずすとすごいですもんね。
    でもフランス人は南仏のヌーディビーチとかあるから、その辺は抵抗ないのかな?

    それにしてもギャスパーはほんといい人っぽいですね。
    会ってみたかったなぁ。

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