以前から気になっていたdivka(ディウカ)2014-15AW展示会に行ってきました。
※divkaのファショコン通信のサイトはこちら。
divkaについて少しご紹介を。
divka(ディウカ)は2011年に設立されたデザインチームで、ファッションを通して様々なプロジェクトを展開しています。
彼らの実験的なプロジェクトの根底にあるのは彼らの作品と出会った人々と私たちの作品を通して、時間や場所を越えてコミュニケートするという想いだそう。
2011年、合同展示会whiteでデビュー。2012年、MANGO FASHION AWARD 4th Editionにて10人のファイナリストに選出され、スペイン/バルセロナにて展示、ショーに参加。同年、アジア10カ国から選出された10組のデザイナーとして、タイ/バンコクにてショーを行う。2013S/SコレクションよりTRANOI/パリに出展。
2012TOKYO新人デザイナーファッション大賞プロ部門にて支援デザイナーに選出され、東京都知事賞を受賞。
Designer Profile(田中崇順さん)
ロンドンのセントラル・セント・マーティンズ美術大学ファション科在学中からJohn Galliano/Christian DiorやMiki Fukaiで経験を積む。
C&W/H&B Student Fashion Award UKでは2004年にファイナリスト、2005年には優勝し、翌年、InternationalCompetition “ITS#5″にてファイナリストに選考される。2006年、同校をファーストクラスで卒業する。帰国後、デザイナーブランドにて経験を積む。
Pattern Cutter Profile(松本志行さん)
文化ファッション大学院大学在学中から合同展示会にて作品を発表するなど精力的に活動する。複数のデザイナーズブランドにて経験を積み、同校を優れた成績で卒業する。現在、divkaのパターンカッターとして活動する傍ら、数々のブランドのパターンに携わる。
さて、2014-15AWのテーマは「distance」。
divkaの服は、海外では日本的と言われ、日本ではヨーロッパ的な服だと言われます。
海外と日本におけるこの認識のずれは私達自身にとっても興味深いものです。認識のずれ。それは、衣服の日常においても、避けがたく起きていることです。身にまとった服の、身体の動きによって生じるずれ。時間の経過によって生じるずれ。
そして、服作りの視点をずらしてみること。
今回の私達のコレクションは、服作りの過程におけるずれを主題的に扱うことから始まりました。
平面の、まっさらなトワルを組み立て、プリントを施し、やがて人体を包む衣服へと変えていく服作りの過程の中で、私達は一枚のパターンに切れ込みを入れ、袖を繋げることで独自のドレーピングを生み出し、シルクスクリーンプリントの工程で生じた歪みを積極的に活用し、フィッティングモデルの思い違いから、新しい発想を膨らませていったのでした。
今回のコレクションにおいて、私達は、服作りの約束事からの逸脱を肯定し、少し隔たったところから、服作りの新しい可能性を信じようとしたのです。
divka は様々な実験を通じて、新しい服を、私達自身も知らない服を作り出そうと試みています。
柄はいつもオリジナルというdivka。
ジャケットは薔薇の花の写真をもとに作ったプリントをシルクスクリーンで表現しています。
このワンピースは書をバラしてアブストラクトのように見せたインクジェットプリントの生地を使っています。
生地だけでなく、パターンも面白いです。
後ろ方みるとこんな感じ。複数の紐を使って細かいドレープを出しています。
手捺染のカラシ色スカートの上に合わせているベストはゴート・キッド(コヤギのレザー)。
とても柔らかく、軽いので流れるようなドレープ感。
裏地がなく両面が表になっています。とても素敵なベストでした。
モデルがサンプルを着用するときに着間違え、それが意外と面白いということで作り直されたワンピース。
これもテーマのdistanceにちなんでいる作品です。
パターンが面白く、格好良かったコート。
ボタンで留めてポケットのところを膨らませています。
ナイロンとウールの微起毛の生地を利用。
ねじりが入ったコート。
生地に麻が入っており、ハリ感のある生地に仕上がっています。
これも着たときのラインがとても綺麗でした。
上のコートと同じ素材を使ったショートコート。
必ずしも凝ったパターンが綺麗に見える、という訳でもないと思うんですが、
これは着た時の見た目もとても綺麗でした。
個人的にはツボなルックです。
和柄をイメージした生地のコート。
外国の人から見ると日本ぽく見え、日本人から見ると海外ぽく見えるdivkaならではのコートとも言えますね。
パターンはどれも面白いし、価格もお求め安いので、
凝ったパターンの好きな方にはお勧めのブランドです。
着易いカットソーなどを揃えたTo Whom it may concernのラインもあるので、併せてチェックしてみてください。
2014/3/21~3/27まで渋谷ヒカリエ8F CUBE Galleryで展示会開催中。
一般の方も入場可だそうです。