Guild of Crafts~靴作りVol.1-3~

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先芯を糊付けした後、再び吊りこむ。
ライニングは既に糊付けしているので、アッパーだけを
吊りこんで釘を打つことになる。


さっきと同様、つま先に釘を3点打つ。
その後、その3点をもとに、周りに釘を打ちまくる。
勿論、前述はしてなかったが、自分の指も打ちまくりである。
白魚のような私の手は、
数時間にしてカッサカサの傷だらけである。
向かいの人は、指をワニで打ち、血豆ができていた。

午後4時半にしてやっと終わった!!と思ったら、
講師に「では、もう片方をやりましょう」と言われ、
泣きそうになった。
予定では、午後5時終了ではないのか!?
思わず「ちょっと休ませてください・・」と
トイレに駆け込んでしまった。

またしてもダメ生徒ぶりが発揮されたように
感じられるかもしれないが、
これでも一応、一番最初に終わったのである。
(女性で靴が小さいため作業量が少ない上に、
唯一の女性ということで
講師が一番手伝ってくれたからというのもあるが)

そして右足。
位置決めは、コツを掴んだのか、なんと講師から1回でOKを貰った。
これで有頂天になり、続きをやる元気がでてきた。

しかし、その元気も長くは続かず、
土踏まずを吊りこんだ後、講師に確認してもらったら、
力尽きましたね」と言われてしまった。
やはり、吊りこみ具合に元気のなさが現れてしまったか・・・。
結局、またしても土踏まず周辺は全てやってもらってしまった。

さらに言えば、実のところ、ライニングを包丁で削る作業は、
自分ではひとつもやってない
左足は、講師が他の人への見本として全部やってくれたのだが、
それを思い出しつつ、右足を包丁で切ろうとしたところ、
「何かが違う」・・「ああっ!」と言われ、
包丁を取り上げられてしまった。
なんとも情けない話である。

・・・と、まあ奮闘しつつ、無事両足の吊りこみが終了。

写真は以下の通り。


(画像をクリックすると拡大します。以下同様)

最終的に両足に打った釘は計101本
打ち直しを含めると、のべ200本以上
釘を打ったことになりそうだ。

つま先はこんな感じ。

釘の向きがグチャグチャではあるが、
つま先のエッジが綺麗に出ているのがわかるだろうか。
釘は後で取ってしまうので、このグチャグチャも
さっぱり消えてしまうのだ。ワハハ。

ここで、靴を裏返しにするとこんな感じ。

立派な靴・・・に見えるのは、本人だけだろうか。
ちなみに、紐穴には仮としてビニール紐がついている。

1日目の作業はこれでおしまい。
片付けが終わって、トイレから戻ってくる途中で、
なんとあの山口千尋先生本人が現れた。
エプロンの下の鮮やかな青のパンツに目が奪われて、
声を掛けそびれてしまったのが残念である。

終わったのは午後7時
プライマリーという割りには、思ったより大変過ぎて驚いたが、
「今日は比較的大変な方ですから」と講師にフォローされて、
まだこれより大変な日もあるんだっ!???
と、驚きを隠せなかった。
4回で終わりなので、頑張って最後まで行くつもりであるが、
これが1年・・と言われると、とても続けていける自信がない。

今日1日を終えてわかったこと。
私は靴職人にはなれないということかな。

ただ、靴の構造や作り方を習うのはとても楽しかったので、
行ってよかったと思っている。

それから、ハンドソーンウェルテッド製法では、
これだけ手を加えて靴を作っているので、
レディメイドが一足8万しても、
それはむしろ安いと思う。

続きはこちら。
Guild of Crafts~靴作りVol.2-1~

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2件のコメント

  1. 三部作に渡る長編レポ、お疲れさまです。
    靴のオーダーを頼む際に数人の職人の仕事を間近でみたり、製作工程の説明を受けたのですが、
    やはり一枚の革から靴を作り出すのは職人の技術と労力がかかっているんだなぁと実感させられました。

  2. ホント、長くなってしまいました~。
    これでも省略してるんですけどね・・。

    プロの方がスムーズに革に穴を開けていても、
    実際は革も硬いし、スムーズなんてもんじゃなかったです。

    オーダーの靴ができあがったら見せて下さいね~。

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