GW中に神戸ファッション美術館(公式サイト)へ行って来た。
シャネル、ヴィオネ、ディオールの企画展をしているというので、それを観に行こうということでだ。
初めに感想を述べさせていただくと「この美術館すげぇ!!」である。
これで500円の入場料は安い。
会場に入ると基本展示があり、これがまた興味をそそる。
通常の被服文化に加え、素材や染色の技術について説明してあり、時期によって展示を変えているとの事。
現在はこちら(ベーシック展示部)
もちろん触ってはいけないのだが、最高の絹地や究極の木綿といわれるダッカ木綿はショーケースの中にあり、手を出せなかったのが悔しい。
現在モード史としての服も展示してあり、やはりファッションデザインが創造性を持った、ポールポワレからのこの約100年が面白いと確信。
ミュグレーのいわばガンダムスーツには目を見張ったし、マルジェラのトルソーのごとき服には、彼が特別なデザイナーである理由を実感した。
会場の最後に企画展があり、3名のデザイナーの服が各10~20点ほどあったが、主要作品ばかりなので、私には物足りなかった。
おそらくこのブログを読んでくださる方には、さして刺激的な服ではないだろう。
どうせならバレンシアガの服が見たかったなぁ。
その後にはなぜか永澤陽一の新作展もあって、これは良かった。
海外でコレクションをしている日本人デザイナーは多いが、多くはビジネス的にも成功せず、特別な注目もされないことが多い。
永澤陽一もそういう風に思っていたデザイナーである。
しかしこの展示で、彼が実は創造的な服を作っており、独自のアプローチをしていることがわかった。
特に面白かったのは、この髪の毛で作られたドレスである。
「トキオクマガイでデザインをしていたが、日本に帰ってきて服を作ろうとしたら、生地を卸してもらえなかった。それなら普通の生地じゃないもので服を作ろうじゃないかと思った」
そうやってクリエイションをスタートしたそうだ。
しかしいつか、永澤陽一が注目されることはあるのだろうか?
ただの実験作品で終っているのではないか?
かつて永澤は
「ヨウイチナガサワでは作りたい服を作り、NO CONCEPT BUT GOOD SENSEではみんなに着て欲しい服を作り、無印良品ではみんなが着たい服を作る」
と語ったが、このコレクションはその通り、独りよがりな服に思えてくる。
会場を出ると3階にリソースセンターがあり、行ってみる。
めちゃくちゃ充実した資料。
本当に沢山のファッション誌と、服飾やデザインの本があり、CDコーナーには音楽文化的に意味のあるアーティストのCD(正に名盤集!!)が片っ端から置いてある。
このリソースセンターはなんと無料!!
何日でも通いたいくらい。
ちなみにここで見つけて、買いたいと思った本
とにかく、このブログ読者にはオススメの施設である。
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