モードはスパイラル

誰の言葉か忘れましたが以下のようなものがあります。
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流行期よりも
 10年前=下品なもの。
 5年前=恥知らずのもの。
 1年前=向こう見ずのもの。
 ちょうど流行期になるとスマートなもの。
 そして1年後=みすぼらしいもの。
 10年後=ぞっとするもの。
 20年後=ばかげたもの。
 30年後=こっけいなもの。
 50年後=風変りなもの。
 70年後=魅力的なもの。
 100年後=ロマンティックなもの。
 150年後=ふたたび美しいもの。
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現実には流行のサイクルはどんどん短くなっているけれど、流行はタイミングを
外すとおかしなものなのに、流行を遥かに過ぎればそれは再び評価されるときが来る。

でも、もし流行が繰り返されるときがきても、それは全く前と同じではなく、スパイラル
で一段上のところにあるものだ。
例えばケミカルウォッシュジーンズだって、今はシルエットが全く違う。
だから’60sがリバイバルだからと言っても、その40年前の服を、現在着られるのでなく、あくまで
’60sのテイストが持てはやされているだけなのだ。(無論、物的鑑賞対象にはなるだろうが)

ところでヴィヴィアンウエストウッド女史であるが、彼女は非常にアカデミックなデザイナーと
して知られている。
歴史や哲学に造詣が深いそうだ。
私の記憶では彼女はこのようなことを言っている
「近頃のデザイナーはここ数十年の服しか勉強せず、’50sだとかの服にインスピレーションを求めるけど、私は違うわ。過去何百年もの服からインスピレーションを受けるの。新しいものは常に過去を探ることから生まれるのよ!」

おそらく服作りなど勉強せず、破壊的なパンクファッションのデザインから始まったデザイナーが、こうあるところは、非常に興味深いところだと思う。


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