風邪を罹ったとき病院に行ったとします。
きっとそこで処方される薬は解熱薬、胃薬、鼻水や咳止め、そして抗生物質。
場合によっては整腸薬もあるかもしれません。
はっきり言って風邪に効く薬というのは存在しません。
風邪は不特定のウイルス性感染なので、薬で感染を解く事は出来ません。
それでは風邪薬の役割というのはなんでしょうか?
・鼻水・咳止めは対症療法で、根本治療ではなく症状を軽減して体を楽にするために飲みます。
・解熱薬は熱があるとボーっとするのと、体温が上がりすぎると脳がやられたりするのでそれの症状を和らげるために飲みます。
・胃薬は解熱剤を飲むと胃が荒れやすくなるので、その緩和のため。
・抗生物質は風邪で体力が落ちて、免疫力が落ちたときに、他の細菌(肺炎など)に感染するのを防ぐために飲みます。
・整腸薬は抗生物質で腸の善玉常在細菌がやられた際に、それを整えるため。
さて、これだけ処方されますが、本当に必要な薬はどれでしょう?
私見ですが、鼻水・咳止め、解熱薬だけで良いと思います。
解熱薬も食後でしたら胃は荒れにくいです。
抗生物質は細菌に感染する前に飲むと、耐性菌の発現が危惧されます。
貰っておくのは良いですが、感染していないのに飲むのは止めた方が良いでしょう。
(黄色い痰・鼻水が出るようなら2次感染ですから飲みましょう)
抗生物質を飲まなければ整腸薬も必要ありませんね。
風邪は薬では治りません。安静にして栄養のあるものを食べて体力をつけるしかないです。
今回このようなことを書いたのは、余りに薬について患者が知らされていない事に不安を覚えてのことです。
医師は病状を鑑みた上で、患者さんに薬の選択肢(効果・値段・服用回数等により)を与えたほうが良いのではないでしょうか?
薬剤師はもっともっと詳しく、薬の説明をしなければいけないのではないでしょうか?
コメントを残す