このブログを読まれている方は、ほぼ確実に服への強烈なこだわりを持たれている方ばかりだと思う。
服の買い方としては、自分の琴線に触れたアイテムを、必然性を持って、ピンポイントで選んで買うことは多いと思う。
私の場合で言えば、
特に決まった店もブランドも無く、これといって欲しいアイテムも無い。
ぶらりと入った店に響いた服があれば、手持ちのアイテムとの相性も考慮しながら買う。
これがいつものパターン。
そういう人は、販売員とどのように関わっているだろうか?
かつて大学生だった頃は、雑談話が盛り上がる販売員さんがいたが、”販売員として”お世話になったことといえば、服の作りやメンテナンスについて、そして他のアイテム展開やデリバリー時期といった質問に答えてもらうくらいであった。
しかし今では、在庫を調べてもらうくらいの、ただの雑用係としてしか接していない。
先日、新宿で働くという、ある販売員さんの日記を読んだ。
何も知らないままアパレル業界に飛び込んで半年以上が経ちました。
働き出す前、あたしは服屋さんで販売員に話しかけられるのが、あんまり好きじゃありませんでした。
もちろん冷たくはしないし普通に話すくらいならいいけど、待って待って!服見せてってくらいべったりなのとか、タメか年下くらいのスタッフに「おねーさん」って言われるのもイヤだった(笑)そんなスタッフはスルーだった。
お金が無くてただ見たいだけの時に無理やり着せられるのも…って思ったり、自分の好きなものくらい自分でわかってる!っていう気持ちもあったりなかったり…
だから販売員やってると、あたしみたいなお客さんの気持ちがすごくわかります。
まぁ、うちのお店のスタンス的にしつこくはしないし、お客様が喜ぶものを!って方針だから、最終的には心を開いてくれる人が多いけど。
それでも中には難しい人もいて、試着に入る前にわざわざ
「自分で決められるんで~、ノックとかしなくていいです!」
って言う人がいたり、ヘッドフォンしたまま服見てて、明らかに販売員と話したくない風の人もいたり。売り付けられたくないって思うんだろーね。
そして自分で決めれるってのも、あたしも思ってたからわかる。
でも販売員側に立ってみるとすごく思うことがあります。なんかもったいねぇよなって。まずちゃんとした接客ができるお店だったら、意外と販売員は買え買えとは思ってない気する。
だから頑なに拒否られると凹む?っていうかがっかり?
だって毎日その売り場に立ってて、その商品が何と合わせたらかわいいかとか、似たような商品でもっと安いのがあるとか、どんな着方ができるかとか、売り場の商品のぜーんぶの知識を持ってるのはそこで働いてるスタッフなのに、なーんにも聞かないで果たしてホントに自分で選べる?って思う。
ましてうちの店は安いものじゃないのに、値段に見合ったサービス何にも受けないでいいのみたいな。
時に苛立ちさえ感じます(笑)こっちも仕事なんですけどみたいな。
毎週厳しいロープレやって仕事としてやってるのにバカにしてんのか(`´)
いーんだな?いーんだな?それ違う使い方もできるけど話し掛けられたくないなら教えないかんねー
とても心に響いた日記だった。
自分で決められる。
この洋服はこうやって着よう。
そう思って、今までは自分ひとりの世界で服を選んで、コーディネートしていた。
だって、自分の服のこだわりには、それなりに自信があったし。
これを喩えるのなら、自分一人で作詞作曲編曲演奏をしているようなもの。
自分の好きな世界を作れて、それはそれで楽しいこと。
でも、他人に編曲してもらったり、演奏をしてもらうことで、より広がりのある新しい世界が見られたりする。
服にだってそういうことがあるんだなーってことを、彼女の日記で気付かせてもらい、これから服屋の店員を積極的に活用してみようかなと思った。
販売員をして半年経って、お客さんのために働きたいという気持ちを強く感じている彼女に敬意を表したい。
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