しばらく前にセレクトショップがすでにセレクトショップという概念からかけ離れてしまっているという記事を書いた。
申し訳程度にセレクトした商品を置き、大半は自社企画のオリジナル商品を並べているのにセレクトショップと呼ぶのはどうなのだろう?という記事。
UNITED ARROWSにおいてはそれが特に顕著であり、ブルーレーベルから始まり、今ではBEAUTY & YOUTHという自社ブランドをど真ん中に据えており、ますますセレクトショップという概念からは外れていっている。
トレンドを掬うという意味ではMDブランドのようでいて、それよりたちが悪いのは、MDブランドではそのブランドの方向性により商品やトレンドテイストが縛られるのに対し、セレクトショップオリジナルではいくらでもトレンドに合わせる事が可能だ。
トレンド全般を包括するラベルを貼ったり、新しくレーベルを創出したりして。
医薬品の世界ではこういうものがある。
ジェネリック医薬品
かつては後発医薬品やゾロ薬と見下されるような呼び方をされていたが、最近になりイメージ払拭のため、ジェネリック(=「一般的な」「ブランドに囚われない」)という呼び方をされ始めた。
パテントの切れた売れている医薬品をコピーし、開発費や市場啓発費用不要の格安で販売する。
おや?似たような話だ。
モードから生まれたファッションの角を取り、トレンドの上澄みを掬い取って、安くてそこそこに品質の良い商品を作り、自分のところのラベルを貼り付ける。
まるでジェネリックファッション
あるいはジェネリックウェア
スパッツがレギンスになり、ジャンパーがブルゾンと呼びかえられる、イメージ重視のファッション界では、そういう面は隠されている。
しかし、実態は似たようなもの。
良い悪いで語るものではない。
トレンディでそこそこの品質のものを安く買えるのだから。
かくいう私も適度にお付き合いさせていただいている。
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