予定通り28日に新宿へ【ドレスのかたち 立体⇔平面 1770 -1960 】をyoshuaさんと2人で観に行った。
2Fに20点ほどの作品とパターン、1Fに製図器や、パターンの載った雑誌など資料がある。
2Fで作品を観ていて「フラッシュ焚かなければ写真撮っていいのだろうか?」と思って、周りを見たが撮影禁止という文言が無かったので、携帯でいくつか撮影。
7体撮ったところで誰かが通報したのか「館内での撮影は禁止されています」というアナウンスが流れた。
撮影禁止だったようです…
まあ撮ってしまった写真なんで載せてしまうけれど、
このエンパイアスタイルのドレス、とてもバストの位置が高い。
コルセットをしないで着るドレスなのだけど、どのようにこのハイバストを演出していたのかが気になった。
18世紀、19世紀のデザインは経済や文化を見事に反映している。
数メートルの生地をプリーツで畳んでいき、ヴォリュームのあるフォルムを形作っているのだが、そのパターンを見ると「こんなに生地を使うの!?」という贅沢さを感じる。
20世紀に入ってからクチュールモードは必見。
それまでは時代のスタイルで紹介していたのが、ヴィオネから始まるモードにおいてはデザイナーをクローズアップしている。
非常にクリエイティヴなパターニングには感心するばかり。
ヴィオネの布のテンションと重力で作られるドレーピングはひたすらに美しい。
そしてその幾何学的なパターンは、理系人間の感嘆を誘うだろう。
カルダンの立体裁断も、重力と生地のテンションを利用しており、確かにこれは平面では作れないものだと感心。
以降バルマン、ディオール、バレンシアガのドレスが展示しておるのだが、驚嘆したのが
未だに現役の作品であるという永続性
現在のコレクションに登場してもおかしくないモダニティを擁しているのだ。
これは彼らのデザインが、現在までクリエーションソースとして影響を及ぼしていることを示しているのではないか。
会場中央部に展示されているバレンシアガのドレスは、ほぼドーナツ型のパターンでスカートを作っており、出来上がったそのフォルムに感動。
バレンシアガは私にとって長らく謎のデザイナーだったのだけれど、その偉大さを理解。
また、昔の作品を観るという意味では、ドレスの打ち合わせをボタンで留めているというデザインに、ファスナーの無かった時代を想像し、技術の進歩とともに服のデザインも変わっていくのだなという事を実感した。
ストレッチ素材の登場で、服のパターンが大きく変化したのは想像に難くない。
一通り観終えての感想としては
デザイナーとパターンナーというのは二人三脚
だなという事。
デザイナーが作曲家であるならば、パターンナーは演奏家。
カタチにしない事には話にならないという事。
6月7日までの展示。500円の入場料は安いと思います。
行くべし。
コメントを残す