あるジャンルを切り拓いたり、イメージを革新するのは、ある一人のスーパースターの登場によってであるという。
さらにそれが定着するには、最初のスーパースターの閃光が消えぬ間にそれを牽引する次のスターの登場が必要だと思われる。
例えば、
プロレスにおいては、力道山が最初のスターであり、以降ジャイアント馬場、アントニオ猪木の牽引役が登場したからこそ定着した。
マンガにおいては、手塚治虫が最初のスターであり、以降トキワ荘の面々が牽引した。
日本でのメジャーリーグは野茂英雄によって切り拓かれ、イチローで発火点を迎えた。
ゴルフはオヤジのスポーツだというイメージは、タイガーウッズによってゴルファーもアスリートである事に書き換えられそうになっている。これは牽引役の登場を待つ状況だ。
卓球においても福原愛につづくスターの登場が待たれている。
PCにおいては、それまでオタクのものであったイメージをビルゲイツが刷新した。
その威光が輝く間に、数多のスターが登場しているのは周知の通り。
例えば農業も、あるスマートなやり方で成功するスーパースターが登場すれば、その泥臭いイメージも払拭されるのではないかとは、知人の談。
ファッションにおいて考えてみよう。
乱暴な言い方になるが、現在のモードの大きな流れを作ったの
を3人に絞る。
一人はクリスチャンディオール
一人はコムデギャルソン(川久保玲)
もう一人はヴィヴィアンウエストウッド
それぞれのキーワードは
エレガンス
デコンストラクト
ストリート
である。
また少し異なるが、ライフスタイルというキーワードでのラルフローレンも挙げておこう。これはエルメスやルイヴィトンに見ることが出来る。
クリスチャンディオールの流れはサンローランが見事引継ぎ、
川久保玲は山本耀司という伴走者が居たし、マルジェラらに引き継がれている。
ヴィヴィアンウエストウッドのストリートモードはゴルチエらにその精神性を引き継いだ。
UNDER COVER(高橋盾)は川久保とヴィヴィアンともに引き継いでいるといえるだろう。
しかし、例えば思想性に加えその手法が明確過ぎるオリジナルの場合、引き継げずに終わる事もままある。
山本耀司のやり方というのは、引き継ごうとするとどうやっても
山本耀司に真似になってしまうし、イッセイのやり方だって真似は出来ない。
いわゆる「孤高」という状態になるわけだ。
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