今年のファッション界の話題としては
ユニクロ一人勝ち
H&M上陸
など安さ(或いはコストパフォーマンス)に関するものが目立った。
しばらく前のトップショップなど、サブプライムが顕在化する前からそのムードはあったのだから、それは今後も確実に進んでいくことだろう。
そんな中アウトレットモールの話題も世間を賑わした。
ついにはマルジェラまでアウトレットに入ってしまうのだから、多くのブランドが凋落しているかのようだ。
もはやヴィトンとエルメスくらいしか、プロパーでやっていけるブランドは無いのだろうか?
どこぞの言葉を借りれば、WHAT IS BRAND?という感じだ。
以前静岡県の三島に住んでいたこともあり、御殿場のアウトレットは日常的に利用していた。
その時に、ジルサンダーのカシミアニットが7割引だったことに驚いた。
シーズンのデザインに大きく変化があるブランドならまだしも、おとなしいデザインのジルサンダーでさえこんな価格になるのだから。
BEAMSなどのセレクトショップには、決して古くない服が並び「プロパーで買う意味はあるの?」と強く感じた。
こうなると、都内などの正規店で買うのは、最新の服を見たいか、単に”そういうショッピング”気分を味わいたいかのようにしか思えない。
このアウトレット隆盛の話で驚くことを聞いた。
一部ではあると言われていたアウトレット専用商品が、有名セレクトショップでも行われており、アウトレット価格でさえ粗利50%、製造原価25%で作られているというのだ。
アウトレット専用に作られているものの、規定上、最初からアウトレットショップに並べるわけにはいかない。
とりあえず正規店に1週間ほど置いて、それからアウトレットへ運び込むというのだ。
プロパーで14800円のシャツがアウトレットで9800円で売られている。
しかし製造原価は2500円。
そういうことだ。
製造業者はあえいでいるとも聞いた。
”間違えて”正規店舗で買った人はなんなんだか…
アウトレットがあちこちに出来て、多くの人がアクセスしやすくなったが、こうなるとアウトレットに行けない人は暴利で服を買わされているかのようだ。
まるでアウトレット格差。
ますます脱プレミアムブランド化が進みそうだ。
今年も一年間ありがとうございました。
ほぼ月刊のこのブログですが、来年もショボショボと書いていくつもりです。
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