デザイナーの分類

今のデザイナーは、時代を感じさせてくれるデザイナー(例えばエディスリマン)、アートを感じるデザイナー(ヨウジ、ギャルソンetc)、センスを感じるデザイナー(例えばコンスエロ・カスティリオーニ)の3種類に別れると思いますが、まあ中にはどれにも分類しないデザイナー、どれにでも分類できるデザイナーもいますが・・・。

パリコレ見聞録2nd 10/6(2日目前半)MJさんコメントより

以前このようなデザイナーの分類をコメントでいただいたのだが、今回は私の思うデザインスタンス別の分類というものを書いてみようと思う。


「トレンドデザイナー」
マスマーケットを煽動し先導するデザイナー。
時代の空気を先読みし、みんなが着たい気分の服を提案してゆく。
数多のMDブランドが彼らのデザイン傾向を、拝借あるいは咀嚼し、安価で市場に供給する。
代表はドルガバ、トムフォード、カールラガーフェルド、マークジェイコブスなど。

「イノベイティヴデザイナー」(或いはアーティーデザイナー)
衣服表現の可能性を追求し、コンセプチュアルに今までに観た事の無い世界を開拓してゆくデザイナー。
希少であり、現代アートとの関連性で語られることも多い。
また、自身でアートを標榜しているデザイナーもいる。
代表は、川久保玲、マルタンマルジェラ、キャロルクリスチャンポエルなど。より若手ではフセインチャラヤンやコズミックワンダー。

「スタイルデザイナー」
わかりやすい個性的なデザインテイストを持ち、そのテイストの好きなファンに支えられるデザイナー。
最も多いタイプのデザイナー。
代表は、エミリオプッチ、ZUCCa、ゴルチエなど

「アルチザンデザイナー」
技術を追求し、実直に、着やすい服やキレイな服を作り続けるデザイナー。
代表はマイケルタピア、greenなど

どれもが、それのみのカテゴリに属するというわけではないけれど、私はこのように分類してみた。

私の見解としては、
トレンドデザイナーの作品は高級であり、金持ちでなければ、そのデザインはMDブランドでも買えるものだと思う。(品質は買えないけれど)
但し、MDブランドの服を買う際に、これはそういうものだと思っていて欲しい。

イノベイティヴデザイナーはその精神性には興味を覚えるが、商品として実際に着るには難解な服が多くあると思える。

スタイルデザイナーの作品は、他にそのテイストが見当たらないので、それが好きな人はそこでしか買えないという点から、とても買う理由と意欲を持ちやすいと思う。

アルチザンデザイナーの作品は、ぱっと見てその価値が明快でないため、(オシャレよりも)服好きのための服だと思う。

この分類に関心を持った人はクリック→


Comments

“デザイナーの分類” への8件のフィードバック

  1. ひっぽのアバター
    ひっぽ

    ヨウジヤマモトは、どこへカテゴライズされます?
    このなかでは「スタイルデザイナー」でしょうか。

  2. 分かりやすい分類で、今後はこれを指針に出来そうですね。今まで違うジャンル同士のブランドを比較するのは、釈然としなかったのですが、こうやって分類してみると、その理由がハッキリ分かりました。

  3. >ひっぽ
    ヨウジはモードの脈絡で言えばイノベーティヴなデザインをしたわけですが、あるときから同じ方向性のデザインを続けていますよね。
    そういう意味ではご推察のとおり「スタイルデザイナー」に分類したいと考えています。

    >Alceste
    とりあえず、私なりの分類というだけですが、参考になったようで幸いです。

  4. この分類でいうと、
    森健はアルチザンで牧野勝弘はスタイルに入るのかな?

  5. >ぷりま
    私もそう思いますし、ぷりまさん自身がそう思うのでしたら、それでいいと思いますよ。

    ちなみにエディスリマンはスタイルだと思うんですが、トレンドセッターになってしまっているという感じです。

  6. 高橋盾はどこらへん?

  7. >はる
    申し訳ありません。
    これ以上は勘弁して下さい。
    きっと、ご自身でここだなと考えたポジションがおありでしょうから、その判断を大事になさった方がよいと思います。

  8. UGさん、こんにちは。
    「スタイルのない人生なんてくずよ!」のゆーきんです。相互リンクして頂きありがとうございます!

    いつもふむふむと思いながら読ませて頂いております。
    これからもちょくちょく遊びに来ると思います♪

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